開発ストーリー 開発ストーリー

開発ストーリー

アームの動きからノズル形状に至るまで、
温まりと浴び心地を追求して生まれた、
新しいスタイルのシャワーです。

小栗綾子

小栗綾子

浴室事業部 浴室開発部
商品企画グループ

花井雄規

花井雄規

デザイン・新技術統括部
デザインセンター
キッチン・洗面・バスデザイングループ

井上賢治

井上賢治

浴室事業部 浴室開発部
部材機器開発グループ

シャワーの手軽さで全身しっかり温まる。この新体験をより多くの方へ。 シャワーの手軽さで全身しっかり温まる。この新体験をより多くの方へ。

シャワーの手軽さで
全身しっかり温まる。
この新体験をより多くの方へ。

小栗綾子

従来から、全身に浴びるシャワーで身体全体を温めるというコンセプトの商品はありましたが、ここ数年は看護や介護の場面でご使用いただくことが主になっていました。ですが、全身に浴びるシャワーは浴槽の湯はりや掃除が不要で手軽に入れるというメリットに加えて、全身しっかり温まるという付加価値がある点が大きな魅力でした。多くの方にメリットがあり、もっと広く使っていただきたいという思いから、ボディハグシャワーのプロジェクトが立ち上がりました。

従来品はサイズが大きく、水栓が一体に組み込まれていることで工事が大掛かりになり、リフォームしにくいところがありました。そこで、ボディハグシャワーは最近の浴室にも合わせやすいスマートなデザインで、いま使われている水栓に簡単に取り付けられるものにしようと、長い時間をかけての開発が始まりました。

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「温まる」はそのままに。空間に調和する、ミニマルで美しいデザインを目指して。 「温まる」はそのままに。空間に調和する、ミニマルで美しいデザインを目指して。

「温まる」はそのままに。
空間に調和する、
ミニマルで美しいデザインを
目指して。

花井雄規

デザイン的には、その要件を受けて、ユニットバスに馴染むようにコンパクトで、しかも違和感のない美しいデザインとは?を考え始めたのがスタートでした。サイズ感としては、ほとんどのユニットバスに設置されているミラーとの入れ替えで取り付けられることを目指しました。

従来のものが、ふたつのアーム型のシャワーと足元のシャワーで温めるタイプなのですが、コンパクト化するために足元のシャワーをなくして、アーム型のシャワーだけでその部分の機能を持たせられないかをひたすら考えました。

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最初は従来の商品をベースにしたカタチで検討しましたが、人の肩幅に合わせようとすると、どうしても大きくなってしまうんですね。どうしたらコンパクトでありながら人の身体に沿うようなカタチになるか、動かし方をいろいろと試行錯誤して、最終的にはミラーの両サイドに付けたふたつのアーム型シャワーが、それぞれ外側に向けて斜めに倒れるようなスタイルにたどり着きました。

収まったサイズとしてはコンパクトで、倒すことで先端が肩幅より少し広いぐらいになる仕組みです。収納時にはすっきりと浴室空間に馴染むようミラーとアームの一体感にこだわり、アームの正面は金属調に仕上げています。また、壁との接地面をなるべく小さくすることで、存在感が重くなりすぎないように心掛けました。

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理想的な温まりと浴び心地を求め、試作アームは十台以上、テストノズルは二百種類以上。 理想的な温まりと浴び心地を求め、試作アームは十台以上、テストノズルは二百種類以上。

理想的な温まりと浴び心地を求め、
試作アームは十台以上、
テストノズルは二百種類以上。

井上賢治

機能面としては温まりと浴び心地にとてもこだわっています。従来のものが毎分9リットルの節水タイプでしたので、ボディハグシャワーも同じ毎分9リットルという制約のなかで、アーム部分のノズルの数を右4個左4個の8個にするのか、右5個左5個の10個にするのか、全部均一の流量がいいのか、個別に変えるべきか、自分たちでいろいろなノズルを付けて浴びて、開発を進めていきました。結果、一番、温まりを感じやすい首元と足の、一番上と一番下は流量の多い可動型ノズルを採用。それ以外は霧状のノズルということになりました。

あとは、刺激感ですね。10名くらいいるボディハグシャワーのプロジェクトメンバーみんなにプロトタイプを体験してもらい、感想を聞きました。「もっと刺激があった方がいい」というシニアの方から、「刺激はこれで充分」という女性の意見まで、いろいろ聞いて一番刺激が心地いいノズルに調節していきました。

あとは、刺激感ですね。10名くらいいるボディハグシャワーのプロジェクトメンバーみんなにプロトタイプを体験してもらい、感想を聞きました。「もっと刺激があった方がいい」というシニアの方から、「刺激はこれで充分」という女性の意見まで、いろいろ聞いて一番刺激が心地いいノズルに調節していきました。

花井雄規

アームの開き方とノズルの角度もずいぶん調整を繰り返しましたね(笑)。

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井上賢治

そうですね。まずは何度も自分で浴びて、一番いい角度を決めて、途中で何回かプロジェクトメンバーに浴びてもらって、「背中はもっと包み込むように」とか「いや、ここまではいらない」などの意見を聞きながら、最終的に今のアームの一番上だけ回るようなスタイルになっています。

小栗綾子

ある程度カタチができてきてからは、温まりや心地よい刺激についての感度をWEB上でアンケート調査したり、40代から50代、60代の一般ユーザーの方に動画などを見ていただいてインタビューしたり、その結果をフィードバックして修正していただいたりも・・・(笑)。

井上賢治

ありましたね(笑)。結局、試作したプロトタイプは6台くらい、アームだけなら10台以上つくったと思います。ノズルに至っては200種類以上テストして、それぞれに評価を付けて最適なノズルを探りました。吐出口のカタチも霧状の部分は丸型ですが、上下の二つは星型です。こうすることで丸型に比べ吐水が大きめな粒状になり、理想的な温まりと浴び心地が生まれました。

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想像以上に温まる。いろいろな浴び方ができる。広がるボディハグシャワーの可能性。 想像以上に温まる。いろいろな浴び方ができる。広がるボディハグシャワーの可能性。

想像以上に温まる。
いろいろな浴び方ができる。
広がるボディハグシャワーの
可能性。

小栗綾子

私がシャワーを浴びる時は座って浴びているのですが、ボディハグシャワーだと、アームをセットして後は座ったままで、手も何も使わずにシャワーの心地よさだけを感じていれば温まる。個人的にはそこが一番のポイントです。

これから広く認知され、多くの方に使っていただいて、将来的には浴槽に入る「バスタブ浴」と「シャワー浴」と「ボディハグシャワー浴」とか、入浴スタイルのひとつになれるといいですね。

花井雄規

デザイン的には、これまでのユニットバスには付いていない、まったく新しいものでありながら、空間として違和感がない収まり。なのに立ったり座ったり、姿勢を問わず全身でシャワーを浴びられるというのが魅力かなと思います。ご家庭の浴室はもちろん、サウナとか、スポーツジムとか、施設などでも広く使っていただけるといいなと思います。

井上賢治

同感です。アームが倒れることで浴び方のバリエーションができますので、夏場は立ってさっと浴びたり、冬場は座ってじっくり温まったり。それぞれの人の時々によって、さまざまな場所によって、浴び方を変えられるところがいいですよね。私たちがこだわった理想的な温まりと浴び心地を、ぜひ、たくさんの方に体験していただきたい、と思います。

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